主な特長
使用前の準備
GIMICをMIDIキーボードや他のMIDI音源と接続する
基本操作
演奏する
アルペジエーター
全体に関する機能を設定する
スタンダードMIDIファイルを再生する
MIDIインプリメンテーション
トラブルシューティング
変更履歴
OPMはYM2151とも呼ばれ、X68000やX1turboZシリーズや、数多くのアーケードゲーム機のシステム基板に搭載されていました。DX100やFB-01に搭載されている音源とほぼ同等の仕様である事も知られています。8つある発音ch全てで4オペレータFM音色を鳴らせますが、ノイズを生成できるオペレータは全体で1つに限られるため、ノイズ生成機能を使用した音色は、物理発音chが固定され、単音しか発音できなくなります。発音ch毎に4つのオペレーターを持つ仕様はOPNと同様ですが、DT2と呼ばれる非整数倍の周波数比を設定出来るパラメータを持っているのが特徴です。また、ハードウェアLFOの設定可能な周波数範囲が広く、4種類のLFO波形が選択できます。
Connect
各オペレーター間の作用順序を次の8種類の中から選択します。アルゴリズムとも呼ばれます。
右側に別のオペレーターが接続されているオペレーターは「モジュレーター」と呼ばれ、次のオペレーターを変調をする役割を持ちます。経路の終端となっているオペレーターは、「キャリア」と呼ばれ、変調をされる側になります。「モジュレーター」の出力レベルは変調の強さであり、「キャリア」の出力レベルは音量を意味します。どのアルゴリズムでも、4つのうち1つだけ出力を自分自身に戻す経路を持つオペレーターがあります。これは「フィードバック」と呼ばれ、自分自身を変調する特別なオペレーターです。これを深く掛けていくと次第に倍音が増え、オペレーターの波形はノコギリ波に近づいていき、最終的にはノイズになります。これにより、あたかもオペレータが4つよりも多くあるかのような豊かな倍音を持った音色も生み出す事ができます。ところで、キャリアにフィードバックが付いているアルゴリズムがありますが、これには若干注意が必要です。MIDI経由では、ノートオンベロシティや、ボリューム、エクスプレッション等、音量をコントロールする要因が数多くあります。これらは内部ではキャリアのTotal Levelをコントロールする事によって音量を変化させています。そのため、キャリアにフィードバックが付いているアルゴリズムの場合、音量の変化によって音色が変化する場合がある事を留意ください。
Feedback
フィードバックの付いたオペレーターの出力を自身に戻す量を調節します。
NE(Noise Enable)
ノイズジェネレーターを有効にします。これをOnにすると、オペレーター4がノイズ音色になります。使用できるノイズジェネレーターは全体で1つのみです。そのため、Onにした音色はモノモードと同様になります。
NFRQ(Noise Frequency)
ノイズジェネレーターの周波数を調節します。
Transpose
音色のピッチを半音単位で調節します。
Tuning
音色のピッチを[100/64]セント単位で調節します。
Pan
音色の左右定位の中心位置を設定します。実際に設定される定位は、左右中央の3段階ですので、以下のように解釈されます。
On
オペレーターの出力をOn/Offします。
Level(Total Level)
オペレーターの出力レベルを調節します。1増加する毎に、音量が0.75dB下がります。
Velo(Velocity Sensitivity)
オペレーターの出力レベルのノートオンベロシティ感度を調節します。127で最大感度となり、2次曲線の音量カーブになります。これは、General MIDI Level2で推奨される音量カーブです。また、110でほぼ直線の音量カーブとなり、0で一定音量となります。
KOnRTrg(KeyOn FastRelease Trigger)
リリースレートが長めに設定されている場合などで、キーオフ後に音が残っている間に、次のキーオンが行われた場合、エンベロープはその音量からアタックが開始されます。これはアナログシンセサイザーでは一般的な挙動で、モノモード時には都合の良い場合もあります。しかし、発音毎に物理発音chが変化するポリモードの場合、意図した音色が得られない場合があります。それが問題となる場合には、キーオン前に強制的にエンベロープを0に落とす事で、音色を安定させる事ができます。ただし、強制的にエンベロープを0に落とすには最大5ミリ秒程度掛かるため、「Global」>「Common」>「Wait while FastRelease」の機能を有効にしてキーオンを遅延させる機能と組み合わせなければ効果が得られません。
AR(Attack Rate)
立ち上がりの速さを調節します。
DR(Decay Rate)
最大音量に達した後、サスティンレベルまで下がる速さを調節します。
SR(Sustain Rate)
サスティンレベルに達した後、音量が0に向かう速さを調整します。0にするとサスティンレベルを維持します。
SL(Sustain Level)
ディケイが落ち着いた後に持続する音量レベルを調節します。
RR(Release Rate)
キーオフ後に音量が0に近づく速さを調節します。
KS(Key Scaling Rate)
音程が上がるに従って、エンベロープを速くする度合いを設定します。0だと無効になります。
AMON(Amplitude Modulation On)
ハードウェア音量LFOを有効にします。Offにしたオペレーターの音量は、ハードウェアLFOの影響を受けません。
MUL(Multiple)
オペレーターの周波数比を設定します。0は0.5倍を表します。
DT1(Detune1)
ピッチをわずかにずらします。0あるいは4のとき、無効になります。
DT2(Detune2)
周波数を非整数倍にします。